いくつか方法があるのですが、今まで説明したように不動産の持ち主の判断能力が問題となりますので、

子供が自宅を引き継がないことが明らかなケースなどでは

 

①比較的元気で判断能力がしっかりしている間に、ご自身で不動産を売却して賃貸住宅などに住みかえをして、金銭的な余裕を持たせておいて、介護などが必要になった場合には施設に移る

 

②住み慣れた、自宅に出来るだけ長く住みたい。とはいえ、自分が判断能力が低下してしまって家が売れなくなってからでは手遅れになってしまう。ということで、生前に不動産の名義を子供の名義に変更するという方法。不動産の名義を変えるには、お子さんにお金がある場合には親子間売買という形で名義を移転する方法や、無償で名義を変更する贈与という方法があります。贈与の場合には、贈与税の課税の問題もありますが相続時精算課税を利用する方法なども検討出来ます。
このようにお子様名義に変更しておけば、ご本人の健康状態に左右されず、お子様の判断で不動産を売却することができます。

 

③しかし、②の場合で親子間売買には、親子だからといって市場価格より著しく低い金額で売ったことにして名義変更をしてしまっても、実質贈与として贈与税を課税されてしまうケースがありますので実体的に、それなりの金額を支払う必要があります。なかなかそのようなキャッシュに余裕があるケースは稀です。また、贈与に関しても贈与税の税率の高さゆえに躊躇するケースが多いです。ほかの手段として、一部の金融機関で取り組んでおりますリバースモーゲージというものがあります。
この制度は、高齢者が住む不動産を担保に、一括又は分割の方法で銀行から融資を受けて、その融資の返済(元金)については所有者が亡くなるなどした時に不動産を処分して返済する仕組みをあらかじめ設定するというものです。
この場合は②のようにお子様がキャッシュで買取が難しい場合や、贈与税の課税を避けたい場合で、かつ、出来るだけ長く自宅に住みたいという方にはメリットのある方法であります。
そのようにメリットもあるリバースモーゲージですが、融資をする銀行からしても、最終貸したお金を回収するのは不動産を売った金額からの回収が前提となりますので、将来の不動産の価格というのは確定したものではないので、とりっぱぐれがないような上限で設定されることが多いようです。なので実際に融資される金額は、不動産を売った価格よりも低い金額になるということや、将来の地価の下落や金利の上昇によっても条件が変更されることもあるようなので注意は必要です。

 

④次にご紹介するのが、家族信託制度です。具体的には、お元気な間に不動産の所有者である親と信頼できる子供の間で信託契約を交わします。
信託の内容は「親の安心した老後を送るため」に財産の管理処分の権限を予め、子供に与えておきます。財産管理や処分をする権限は子供にあるのですが、その利益を受ける権利は親のままに設定しておきます。
そうすることで、万が一、親が認知症になってしまって施設に移る必要が出てきた場合でも、子供の判断で親の不動産を売却をすることができます。そして、その売却した費用を親の施設入居費や介護費用として充てることができます。(親のためのお金を子供が正当な権利をもって管理する)
この家族信託制度を利用して備えると、親の状態にかかわらず安心して、家に住み続けて子供の判断で不動産を売却できて、かつ、子供の方でキャッシュを用意したり、贈与税がかかったりということもありません。
ただし、これも親と子供の信頼関係が大前提になる制度です。

 

⑤最後にご紹介するのが任意後見制度です。任意後見制度は、予め信頼できる人との間で任意後見契約を締結し、認知症発症後に裁判所に申し立てをして後見をスタートさせる制度です。この場合は第三者である裁判所(監督人)の監督が生じますが、意見の一致すれば任意後見人によって不動産を売却し本人のためその財産を管理することになります。
この場合は、手法としては④と近いように見えるのですが、割と制度としては大きな違いもございます。この違いに関しては、別の記事にてまとめさせてもらいます。

 

結論とすると、認知症の状態では判断能力がないということで不動産の売買が有効な契約として認められません。

そのような状態にる前に、色々と備えておく必要があります。

どの方法が一番適切かについては、それぞれの家族の状況によっても異なります。

今までの経験と知識、協力先との提携によりベストな方法を様々な角度から提案させていただきます。

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